司法書士によるコラム
第2回 「二世帯住宅の登記プラン」
これから土地付一戸建てを買うのも大変なので,親の土地に建築費折半で二世帯住宅を建てて資金的にゆとりを持とうと考えている人,意外に多いかもしれませんね? 一度しかない人生,使えるものは親の土地でも使ってゆとりを持って生きるのもよいかも知れません。
前置きはこのくらいにして,実際に二世帯住宅を建てようとする時みなさんはどうするでしょうか?まずどんな家にするか建築プランを立てますね。2階建てにするのか3階建てにするのか,あるいはどんな間取りにするのかとか。建築にさまざまなプランがあるように,実は登記にもいくつかのバリエーションがあり,所有者が自由に選択できる場合があるのです。
分譲マンションを販売する場合,建物全体を所有者全員で共有するのではなく,各部屋を独立した建物として部屋ごとに所有者の登記がなされます(法律上,区分建物と呼びます)。2階建ての木造建物でも次の2つの要件を満たすことによってこれと同じことが可能になるのです。
要件 1)壁,床,天井その他によって構造上他の部分と区分されていること。
2)当該部分のみで独立して住居等の用途に供することができるものであること。
家を建てた時,それを1個の建物として登記するのが通常ですが,例えばこれに外階段をつけて2階から出入りできるようにし,内階段にはドアをつけて1階と2階を完全に仕切ってしまうと,区分建物と認められ1階と2階をそれぞれ別の建物として登記することができるのです。別々の建物である以上1階部分を親名義に,2階部分を子供名義に登記することはもちろん,買い手がつけばそれぞれ別々に売却することもできます。さらにこんな応用方法もあります。親がその所有する土地に二世帯住宅を建て1階・2階を区分建物として登記した場合,遺言で1階部分を長男に,2階部分を次男に相続させることもできます。
すでに建築が終わり1個の建物として登記してしまった方,ご安心ください。現在の建物が区分建物としての要件を満たしているか,あるいは増改築で要件を満たすことができれば非区分建物を区分建物にする登記(建物区分登記)ができます。
少し選択の幅が広がったでしょうか?実は区分建物の話をするときは土地の所有形態のことを併せて考える必要があるのですが,内容が少々複雑になるので,それはまたの機会のお楽しみとさせていただきます。
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