司法書士によるコラム
第21回 「登記簿を見てみよう!」
突然ですが、みなさまは不動産登記簿の実物をご覧になったことがありますか?
こんなお話をすると、ちょっと不思議に思われる方も少なくないかもしれませんが、実はごくごく普通の生活をしていると、「生まれてからこのかた、実物の不動産登記簿(現在は登記記録と言う名称ですが)なんてものに触れる機会はなかった」、という方も珍しくはないのです。
例えば、この種のお話の典型例が、相続登記です。「相続登記はお済みですか」なんてお話をすると、たいていの方が「済んでいる‘はず’」とお答えになるのですが、よくよく聞いてみると、その答えの根拠は「おれは次男で、両親が生きていた頃から同居していなかったから」とか、「私は早い時期に嫁に出てしまって、実家とは姓も違うから」とか、「父が死んだあと、弟がずっと固定資産税を払っていたから」というもの。けれど、ちょっと待って下さい、実はこれらのことと相続登記とは全く関係がないのです。
そもそも、多くの人にとって相続登記を分かりにくくしてしまっているのが、「相続に関して必要なことならば、お役所が何か言ってくるだろう」という誤解があること。実は、相続の登記は『この土地や建物は○○さんのものですよ』という「持ち主の権利をまもるためにするもの」なので、相続が発生したからと言っても必ずしも「やらなければならない義務がある」わけではなく、当然、お役所も「相続したのならば登記をしなさい」とは言ってきてくれないのです。
では、「相続登記はやらなくてもよいものなのか」というと、決してそうではありません。先程も触れたように、相続登記は「やらなければならない義務がある」という性質のものではないのですが、「持ち主の権利をまもる」という性質は非常に重要なもので、ずっと相続登記をしないまま何代も世代を過ごしてしまうと、あとになって不動産を売ろうと思ったときや、建物の建て替えをするために土地を担保に銀行から融資を受けようと思ったときなどに「予想以上に手間がかかって面倒になってしまう」ことも珍しくないからです。
そして、こうしたことを防ぐためにも、このコラムをご覧下さっている皆さまに是非おすすめしたいのが、「実家の不動産登記簿を見てみる」ことです。法務局に足を運んで登記簿の記録を取り寄せる作業は、未体験の方でもそれほど難しいことでは無く、やってみると意外に新鮮な作業ですし、実際に登記簿の記録をたどりながら過去の記録をたどっていくと、実家にまつわる‘今まで知らなかった意外な事実’を発見出来るかもしれません。
その上で、もし、登記簿の記録について御相談されたいと思われた方。そんな方は、どうぞお気軽に当事務所の問い合わせフォームを御利用ください。仮に実家の登記簿上の所有者が「びっくりするくらい昔の御先祖様のままだった」なんてことがあったとしても、当事務所の担当者が丁寧に対応策を御説明させて頂きます。
- 第28回 役員の任期伸長について (2011.06.14更新)
- 第27回 インターネットが普及している時代,だからこそ登記を任せる司法書士は自分で選ぶべき! (2011.05.16更新)
- 第26回 士業として今できること (2011.04.20更新)
- 第25回 住所変更登記について (2011.03.18更新)
- 第24回 新・中間省略登記について (2011.01.24更新)
- 第23回 担保権者が行方不明な場合の抹消手続きについて (2010.11.12更新)
- 第22回 相続人の中に行方不明者がいる場合の遺産分割について (2010.11.12更新)
- 第21回 登記簿を見てみよう! (2010.10.22更新)
- 第20回 相続物件の売買について (2010.09.17更新)
- 第19回 ローンを完済したら登記しましょう (2010.08.13更新)
- 第18回 マイホーム購入計画は慎重に! (2010.07.18更新)
- 第17回 一般定期借地権を使って土地を活用してみよう (2010.06.25更新)
- 第16回 相続人の確定と登記実務 (2010.05.22更新)
- 第15回 不動産登記の重要性(登記申請って必要?) (2010.04.16更新)
- 第14回 権利証紛失時の代替措置 (2010.03.12更新)
- 第13回 オンライン申請活性化へ! (2010.02.12更新)
- 第12回 遺言のススメ (2010.01.15更新)
- 第11回 長期優良住宅に関する登録免許税の減税について (2009.12.11更新)
- 第10回 不動産の売却について (2009.11.13更新)
- 第9回 所有者の会社がない! (2009.10.9更新)
- 第8回 相続時精算課税制度について (2009.9.11更新)
- 第7回 権利証がない??? (2009.8.14更新)
- 第6回 農地に注意 (2009.7.10更新)
- 第5回 大切な3つの確認 (2009.6.18更新)
- 第4回 共有持分は愛情の深さ? (2009.5.15更新)
- 第3回 相続手続は早めのご相談を! (2009.4.10更新)
- 第2回 二世帯住宅の登記プラン (2009.3.13更新)
- 第1回 インターネットにおける不動産オークションと登記実務 (2009.2.20更新)
不動産登記のお問い合わせはこちら
ご相談,お見積り無料!お気軽にお問合せください。
「こんな些細なことを弁護士に相談してもよいものか」といった事項でも,遠慮なくご相談いただける人間関係を,法人代表者の方々や法務部担当者の方々との間で築くことを心掛けています。




